【質問】
純正タイヤと市販タイヤの違い |
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たまに、新車装着タイヤの見積もり依頼がきますが、
車を買ったときに履いている「新車装着用タイヤ」(純正タイヤ)と、
市販されているタイヤってどう違うのですか?
新車時のタイヤが磨り減ってきて交換するときは、
それまでのタイヤと同じものじゃなくてもサイズが合えば装着できますよね。
では、どう選ぶのがいいのでしょうか。
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自分の所で売っているタイヤなら全商品の知識を、頭の中に完璧に叩き込んでいるベテランのタイヤ屋さんでも、純正タイヤについてはちゃんと覚えていなかったりします。
それもそのはずで、純正タイヤというのは、一つ一つの車に合わせて作られているので種類がとても多く、また同じ商品でも装着する車によってデザインが変わることがあります。
これは、自動車メーカーが車を開発する時に、車の性能に合わせてタイヤを特注するからなのですね。
ということは、その車の性格(おとなしい、静か、力強い、などなど)に一番あったタイヤというのは、純正タイヤと考えてもいいでしょう。
ただ、それぞれの車に性格があるように、運転手である一人一人にも当然性格があります。
自分の運転の性格と車の性格、少しずれていた部分をタイヤで調整する、という感じでタイヤ選びができれば、運転ももっと楽しくなってきます。
そのためには、相談に乗れる店員さんがいるお店で買い物するのがいいですね。
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【質問】
雨に強いタイヤ |

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最近、近所でアジサイをよく見かけるようになりました。
関東も梅雨入りです。
以前、大雨の中ゆるい下り坂を走っていたところ、
一瞬クルマが横に流されてしまい、ハンドルをとられてしまいました。
かなりヒヤッとした瞬間です。
そのとき履いていたのはグリップ重視のタイヤで、
よくよく調べてみたら雨に弱いタイヤでした。
では、雨に強いタイヤって何か特徴はあるのでしょうか?
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雨で車のコントロールを失ってしまうのは、タイヤと地面の間に水が入り込んでしまうから。ということは、雨に強くするにはタイヤの溝が重要になってきます。
雨で特に怖いのが、水の膜の上にタイヤが浮き上がってしまう「ハイドロプレーニング現象」ですが、これに対して効果的なのは縦の溝(タイヤの回転方向と同じ向きについている溝)です。
タイヤのサイズにもよりますが、太い縦溝が3本もあれば、かなりハイドロプレーニングに強いタイヤ(対ハイドロ性能の高いタイヤ)だと思って間違いないでしょう。
ヨーロッパメーカーのタイヤは総じて、縦溝が太く、本数も多い傾向があります。ヨーロッパでは日本の高速道路以上にスピードを出して長距離を移動する機会が多いので、ハイドロプレーニング現象に対しては日本のメーカー以上に気を使っているのです。
日本の方が雨の日が多いような気がしますけど、なんだか不思議ですね。
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【質問】
雨の日も安心なタイヤ<ケース1>2007年6月19日 |

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では、現在販売されているタイヤの中で、雨の日も安心な商品はありますか?
題して、
♪旦那さまから奥さまにボーナスでプレゼント♪
・要望
雨が降っていても安心して買い物に出かけられること
(無茶な運転はしないとして)
車種:日産 キューブ
タイヤサイズ 175/65R14
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そういえば世間はボーナスなんていう時期ですね。(笑)
これから本格的な梅雨の訪れを迎えて、今の時期のタイヤ交換はなかなかいいかもしれません。
さて、キューブで175/65R14ですね。幅広い種類のタイヤが選べるサイズですが、雨の性能を特に重視するのであればピレリのDRAGONはいかがでしょうか?
不意に水たまりに突っ込んでしまった時や、高速道路での雨に対しても素晴らしい安定感を見せてくれます。
ただDRAGONだと一応スポーツタイヤですし、おとなしく走ることを前提にもうすこし乗り心地のいいタイヤということであれば、同じピレリのP6000が良いと思います。
国産タイヤがよければブリヂストンのPlayzは乗り心地も静かさも◎でいいですね。
そういえばPlayzはナビ子ちゃんが愛車に装着しているタイヤでしたね。
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【質問】
雨の日も安心なタイヤ<ケース2>2007年6月21日 |

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ブリヂストンのPlayzは数ヶ月前から装着していますが、
運転が格段とラクになりました。
実はPlayzの発売当初、キャッチコピー「らく・ドラ」の意味が
よく分からなかったのですが、履いてみてラク〜を実感したのです。
では、ケース1に引き続き第2弾。
♪彼女と箱根にドライブ♪
・要望
雨が降ってきても、安心して彼女とドライブを楽しめること
(音楽も楽しめるとよりいい!!)
車種:トヨタ VOXY
タイヤサイズ 195/65R15
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ミニバンで静かなタイヤなら、REGNO GRVが一番のお勧めですかね。
REGNOという名前が付いているだけあって、「こもり音」が発生してしまうミニバンでも、よく騒音を抑えてあります。
VOXYよりも大型のミニバンを対象にしているタイヤなので、しっかり感もかなりありますね。
他に、雨でも強いタイヤとなると、前回と同じくDRAGON、Playzあたりがお勧めになってしまいますね。
前も書きましたが、DRAGONは高速道路での安定性が高く、安心してハンドルを握っていられます。長距離のドライブでも、変に緊張することなく運転できるのがこのタイヤのいいところですね。
音楽を楽しむことを重視すると、今度はPlayzの方がお勧めです。やっぱり静かなタイヤとなれば日本メーカーの本領発揮ですね。
このタイヤ、メーカーはとにかく「らくに運転できる」ということばかり宣伝していますが、実は雨にもけっこう強いんです。ほどほどのスピードでリラックスして運転するにはかなりいいタイヤですよ。
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【質問】
雨の日も安心なタイヤ<ケース3>2007年6月25日 |

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第3弾。
最後はセダンでお願いします。
♪夫婦で、まったりドライブ♪
・要望
雨が降ってきても、静かで快適にドライブを楽しめること
車種:トヨタ クラウン
タイヤサイズ 215/55R17
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このサイズならかなり幅広い選択肢がありますね。
雨で安心して走れるということを考えるとPOTENZA RE050も捨てがたいのですが、夫婦でのんびりドライブ、しかも静かで快適にとなると、やはりREGNOでしょうか。
特に、つい数日前に発売になったばかりのGR-9000がいいと思います。車にもよく合いますからね。
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【質問】
国産と欧州メーカーのタイヤの違い |

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ブリヂストンなど国産メーカーのタイヤと、ピレリ(イタリア)やミシュラン(フランス)など、
欧州メーカーのタイヤとでは違いはあるのですか?
ピレリは長持ちって聞きますが・・・
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そうですね、欧州メーカーのタイヤは長持ちしますね。
欧州メーカーのタイヤが長持ちする理由は道路事情、特に走る距離の問題があるからです。
簡単に言うと、日本は狭い国土で短距離をちょこちょこ走るのに比べ、欧州では比較的長い距離を、しかもスピードを出して走る機会が多いのです。そうなるとタイヤが長持ちするかどうかというのはとても重要になってきます。
例えばの話ですが、日本の運送会社が使うトラックの維持費(ランニングコスト)のうち、一番大きいのがガソリン代で、その次がタイヤ代と言われています。
燃費を良くすれば経費が少なくなりますし、同じようにタイヤもできるだけ安く、しかも長持ちするものを選ぶのが健全経営に必要です。
長距離を走るようになればなるほど、特にスピードを出すようになるほど、タイヤの消耗は早くなります。タイヤというのは安くない買い物ですから、そんなにしょっちゅう取り替えていたのではあっという間に家計や経営のピンチです。
だから、欧州メーカーのタイヤは、全般的に磨耗に強く作られているんですね。
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【質問】
1本だけ違う種類のタイヤは? |

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タイヤがパンクして1本だけ交換する時。
それまで履いていたタイヤが廃盤になってしまい、同じ種類が見つからないときは
どうしたらいいのでしょうか。
メーカーのカタログには
「全車輪とも、同一のサイズ、種類、構造、※タイプのタイヤを使用してください。
なお、自動車製作者が軸別にサイズの異なるタイヤを指定した場合は、
その指示に従ってください。」
とありますが、1本だけ違う種類のタイヤにするのはよくないのですか?
※ここでいうタイプとは夏用タイヤ、冬用タイヤ等。
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結論から言うと、ほとんど問題ありません。
4本のタイヤのうち1本だけ違うものになっていた場合、グリップ力やタイヤの柔らかさのバランスが崩れて、車の操縦性や安定性、乗り心地が悪くなるということもあります。
でも、普通に街中をゆっくり走っている分にはこれで問題が起こることは考えにくいです。レースにでも出ると言うなら話は別ですが。
本当は4本同時に変えるのが車の性能にもいい影響を与えるし経済的ですが、パンクなどのやむを得ない理由なら、1本だけの交換でも仕方ないと思います。
ただし4WD車の場合では、残り3本と減り具合が大きく違うタイヤを1本新しく持ってきてしまうと、トランスファー(4輪に力を配分する装置)に負担がかかって故障などの原因になります。
ある程度の距離を走ったタイヤなら、思い切って4本変えてしまうことも、時には必要です。特に高年式の4WD車にお乗りの方は注意してください。
あと、大きく性能の違うタイヤを装着するのもよくないですね。
例えば3本はスポーツタイヤなのに、1本だけエコノミータイヤとか、3本が夏用タイヤで1本がスタッドレスタイヤ。こういうことをしてしまうと本当に車の操縦性や安定性を大きく損なうことになります。できるだけ性能の近いタイヤを選んでください。
それ以外の場合では、最初に言いました通り、問題は無いと考えて大丈夫だと思いますよ。
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【質問】
個性的!なタイヤ |

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友だちに、
「タイヤって黒ばかりだけど、
青とか赤とかカラフルなタイヤってあるの?」と訊かれたことがあります。
タイヤの全部が赤いタイヤは見たことがありませんが、
私の知っている限りでは、BFグッドリッチのスコーチャーT/Aがあります。
タイヤのトレッド面(踏面)に赤いラインがありました。
(参照ページに内に画像があります。)
青や黄色バージョンもありましたが、スコーチャーT/Aは
数年前から製造中止になっています。海外はわかりませんが。
ハカセは個性的なタイヤというと、何を思い浮かべますか?
参照ページ
http://www.bfgoodrichtires.co.jp/topics/product/scorcher.html
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スコーチャー、懐かしいですね。(と言ってもそんなに大昔のものでもないですが)
赤・青・黄色の三種類があり、サイズさえあれば試してみたい気持ちもありました。
さて、「個性的なタイヤ」と言うと、私はホワイトレタータイヤ、ホワイトリボンタイヤを思い浮かべますね。
ホワイトレタータイヤは、一部のSUVタイヤなどに採用されている、タイヤ側面の文字が白いタイヤ。「黒い大きな塊」といった感じのSUVタイヤに、大きく白い文字が書かれているのは中々いいアクセントになります。
SUVタイヤも低偏平化が進み、ホワイトレタータイヤが少なくなってきていますが、やはり大きな車には白い文字の入ったタイヤがよく似合います。
ホワイトリボンタイヤは、タイヤ側面の一部にぐるっと一周、白い帯が描かれたタイヤ。古いアメリカ車には必須のアイテム(?)とも言えるタイヤで、なんともお洒落です。
今では、日本で正規に販売しているメーカーはおそらく無いと思いますが、並行輸入(個人輸入?)で手に入れたのか、時々履いている人を見かけます。
昔ガソリンスタンドで働いていた頃の話ですが、このタイヤを履いた車が洗車にやってくると、仕上げには気を使って大変でしたが、キレイな白を出せた時にはものすごい達成感がありました。
車を買う時に色で悩む人も多いでしょうが、タイヤ選びも色で迷うようになれば、楽しい買い物になるのではないでしょうか。
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子供が喜びそうなタイヤ |

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グッドイヤーの一部商品のサイド部分に
「AIR OK?」というデザインが施されているものがありますが、
ファルケンのファミリーワゴン・ミニバン用のタイヤ「SINCERA WG713」(廃盤)には
微笑ましい遊び心があります。
サイドデザインに家族の楽しそうなイラストがあるのです。
私がこのタイヤを車に履いていたら、誰かに見せたくなること間違いなし。

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遊び心を刺激するタイヤ |

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グッドリッチというと、4×4用のタイヤAll-TerrainT/A
koを思い浮かべますが、
カスタムカー・ローライダー向けの
「Radial T/A」(ラジアル ティーエー)もインパクトがあります。
アメリカン・クラシックカーの他に、
案外エルグランドやエクストレイルなどにも似合うんじゃないかなと思います

【参照】
http://www.bfgoodrichtires.co.jp/tires/radial_ta/index.html
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【質問】
ランフラットタイヤって? |

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先日、BMWの1シリーズを運転する機会がありました。
タイヤを見たところ、ピレリのeuFori@(ユーフォリア)という
ランフラットタイヤです。
えーと・・ランフラットタイヤってなんですか?
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ランフラットタイヤとは、パンクで空気が抜けてしまった状態でも、ある程度の距離を走れるタイヤのことです。
通常のタイヤでは、空気が抜けてしまうとタイヤがつぶれて、走れなくなってしまいます。(無理に走るとタイヤが損傷してしまいます)
ランフラットタイヤは構造が特殊なために、空気が抜けてもタイヤの形を維持でき、ある程度の距離、ある程度の速度までならそのままで走ることができます。
スペアタイヤに付け替える手間がかからないので、非常に便利なタイヤです。
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【質問】
ランフラットタイヤはどんな車に履ける? |

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ランフラットタイヤは、空気が抜けてもある程度の距離を、
ある程度の速度で走ることができるのですね。
さて、純正でランフラットタイヤが装着されていない車でも、
このタイヤに履き替えることはできるのですか?
いざパンクした、ってときにスペアタイヤに換える手間がかからないのは
いいですよね。交換の仕方、うろ覚えってこともありますし。
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そうですね。とても便利なタイヤですから、最初からランフラットタイヤが付いていなかった車でも、ぜひ装着しておきたいものです。
…といきたいところですが、残念ながらそれはできません。
ランフラットタイヤを装着するには、専用のホイール、専用の設計のサスペンション(車のタイヤを支える足回りの構造)が必要です。ですので、最初からランフラットタイヤが装着された車以外では、ランフラットタイヤを装着することができないのです。
特殊なタイヤゆえに、車の設計の段階からランフラットタイヤを使うことを考えておかないといけないのですね。
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【質問】
ランフラット純正装着車にノーマルタイヤは? |

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ランフラットタイヤは、もともとランフラットタイヤが装着された車以外では
基本的に装着することができないのですね。 しょぼん。。
さて、ランフラットタイヤは乗り心地が硬いと聞いたことがあります。
(私が運転したときの感じでは、硬めだけど、イヤッってほどではなかったです)
では逆に、ランフラットタイヤを純正で装着している車に
ランフラットじゃないノーマルなタイヤを履かせるのは可能なのですか?
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ランフラットが付いている車に、ランフラットでない普通のタイヤを装着できるのか。
物理的にできるできないの話をすると、問題なくできます。ナビ子ちゃんの言うとおりランフラットは乗り心地が硬いですが、普通のタイヤに交換することで乗り心地が多少良くなったという話も聞きます。
では、最初からランフラットが装着されている車なら、好みでどちらをつけてもいいんじゃないのかな、とも思えますが、問題が一つあります。
それは、スペアタイヤについて。
ランフラットタイヤとは先にお話しした通り、パンクしてもスペアタイヤに交換することなく走れるタイヤ。
なので、ランフラットタイヤを装着している車はスペアタイヤを積んでいません。
そうすると、万が一パンクした時に、ランフラットタイヤを装着していなかったら全く身動きが取れなくなってしまうのですね。それに、こういう状態は、厳密には「整備不良」として、違反にもなってしまいます。
こういったリスクを承知の上で、トランクにスペアタイヤを積むなどの対策が取れれば非ランフラットタイヤへの交換も構わないと思いますが、そうでない場合には交換はちょっとお勧めできません。
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【質問】
ランフラットタイヤ履き替えのとき |

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ランフラットタイヤを純正で装着している車は、タイヤ交換の際、
もともと装着している純正タイヤと同じメーカー・銘柄の
ランフラットタイヤに交換するのがいいのですか?
たとえば、ピレリのランフラットタイヤが純正で装着されている車に
別のメーカー(ブリヂストン等)の同じサイズのランフラットタイヤを
装着することはできるのでしょうか。
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通常のタイヤでも過去に同じような質問がありましたが、(詳しくはこちら)ランフラットタイヤでも、サイズさえ同じならどのメーカーでも装着可能です。
メーカーによって走りの性能や性質が若干違ったり、特定の車種の専用設計になっていることもありますが、「パンクしてもある程度の速度で、ある程度の距離を走れる」という部分は変わりません。
なので、純正と異なるメーカーのタイヤを選んでも、もちろんかまいません。
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【質問】
ランフラットタイヤがパンクしたら? |

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ランフラットタイヤって平たく言うと、
万が一パンクしても、自宅や交換場所ぐらいまでは走れますよってことですよね。
普通のタイヤみたいに、へにょへにょにはならない。
では、その万が一が起こり
パンクした場合はどうしたらいいのですか?
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ランフラットタイヤは、万が一のパンクの時でもそのまま走れることがウリのタイヤです。なので、パンクしたらそのまま走ってください。
そして、自宅であったりタイヤ屋さんであったり、行きつけの整備工場、またはディーラーであったり、そういったメンテナンスのできる場所で新品のタイヤに交換してください。
ちなみに、いくら普通に走れるからと言って、乱暴な運転はしないでください。いくらランフラットタイヤといえど、空気の入っていない状態は、やはり普通の状態に比べて性能や安全性が大きく損なわれます。
カーブでは十分スピードを落とし、また高速道路でパンクした場合も、追い越し車線を勢いよく走ったりせず、左か真ん中の車線でゆっくりと(極端に遅くする必要もありませんが)走ってください。
また、ランフラットタイヤはその特殊な構造のため、パンク修理ができません。なので、パンクをしたら新品に交換、というのが原則です。
ちょっともったいない気がしますが、パンク状態で走ったタイヤは、見た目に変化がなくてもダメージを受けているので、使い続けるのは危険です。
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M/Tというタイヤについて |

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BFグッドリッチのマッドテレーンに、KM2という商品が追加されましたね。(08年3月)
この機会に、M/Tタイヤというものについての話を少ししようかと思います。
M/Tとは一般的に、マッド(Mud:泥)テレーン(Terrain:大地)の事を指します。
いわゆる「オフロード」を走るためのタイヤということですね。
このタイプのタイヤは例外なく、太い溝と、溝に区切られた大きなブロック(ゴムの塊)があります。
なぜこのようなデザインになっているかというと、先日の試乗会のときに少しお話したような、「重さを支える」という理由もあるのですが、一番大きな理由はというと、「地面を掘る」力を出すことにあります。
アスファルトの舗装路では、極端な話、表面が平らなタイヤでも、ゴムでできてさえいればちゃんとグリップすることができます。
ですが泥道や砂利道では、そのようなタイヤは表面の泥や砂利が転がったりするだけで、いくら力をかけても走ることはできません。
このような道で走るためには、それこそスポーツ選手が履くスパイクシューズのように、地面に食い込む力が必要なのです。
そこで大いに役立つのが横向きの太い溝。この溝に区切られたブロックが路面に食い込み、そして溝が泥や砂利を力強く掴みます。そして地面を蹴り出したあとは、太い溝が素早くまとわり付いた泥や砂利を振り払い、次の接地に備えるのです。
BFグッドリッチのMud-Terrainは、見事な太い横溝と大きなブロックがあります。
悪路でどんな性能を発揮するのか、期待が持てますね。
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【質問】
AT・オールテレーンって? |

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4×4・SUV用にA/Tタイプのタイヤがありますが、
このA/T(All Terrain・オールテレーン)って、どのようなタイヤなのでしょうか。
冬に、スタッドレスタイヤのかわりとしても使えるのですか?
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Terrain(テレーン)というのは、大地とか、地面といった意味の単語です。
つまり、AllTerrainという名前には「どんな場所でも走れる」というような意味が含まれています。
一般の舗装路から舗装されていない砂利道、タイヤを傷める危険のある場所や浅く積もった雪道など。
ただしいずれも、その環境に特化したタイヤにはかないません。
舗装路は舗装路用のタイヤ(いわゆる普通のタイヤ)の方が、乗り心地もグリップ力も良く、騒音も小さくなります。
雪道は、浅い雪なら走れますが、積もってしまったり凍ってしまうと普通のタイヤと同じように、まともに走ることができません。
高速道路などで、スタッドレスタイヤやチェーン装着の規制がかかってしまうと、A/Tタイヤでは走ることができません。
雪が積もってしまったら、過信せずにスタッドレスタイヤに履き替える必要がありますね。
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